この記事では、母乳保存は常温で保管できるのかと、常温で保管するときのポイント、さらに保管はどれくらいの期間大丈夫なのかについても詳しくまとめました。
それと併せて、母乳保存をしたときの持ち歩きの注意点についても説明していますので、母乳育児で育てているけど外出する場合はぜひ読んでみてください☆
母乳のメリットの一つとして挙げられるのは「赤ちゃんが欲しがった時に新鮮な母乳をあげられる」ということではないでしょうか?
粉ミルクだと授乳の度に作らないといけないですし、負担に感じているお母さんも多いでしょう。
でも、ちょっと赤ちゃんを預けてお母さんだけ出掛けなきゃいけない時などに、「搾乳しておいた母乳を使いたいな…」という時もあります^^;
そのような場合は、今回の母乳の常温での保存方法や保管に関する注意点、持ち歩き方のポイントなどをぜい参考にしてみてくださいね~
母乳の保存は常温でいい?
母乳の保存方法には下記の3種類があります。
- 常温保存
- 冷蔵保存
- 冷凍保存
もちろん常温でも条件を守ればある程度保存可能ですが、それぞれの保存方法によって保存できる期間が異なります。
「常温」とは室温16~25℃程度、湿度50%程度の環境を指します。
そのため、高温多湿な環境や、直射日光が当たるような環境に搾乳した母乳を置いたら常温保存の条件から外れるので注意してくださいね。
母乳を常温で保管するときのポイントはこれ!
まず搾乳する際のポイントは、搾乳する前にお母さんは石けんを使用して十分に手洗いをしてください。
そして、搾乳する瓶もしっかりと消毒をしたものを使用しましょう。
ただし、乳房を清浄綿などで拭く必要はありません。
その理由としては、お母さんの皮膚にいる常在菌も赤ちゃんの体にとっては必要な菌だからです。
もし搾乳器をお持ちの方は、搾乳器で搾乳しても良いですね。
保存する時はほこりなどが入らないように、哺乳瓶であればしっかりとキャップを付けましょう。
母乳保存用パックに移し替えて密閉しておいても良いですね^^
そして、「いつ搾乳したのか?」分かるように、テープやシールなどで日付や時間を記入して容器に貼っておくようにしましょう。
母乳は常温保存でどのくらい大丈夫なの?
清潔な条件下で搾乳し、常温(室温25℃以下、湿度50%程度)で保存していた母乳の安全な保存期間は約4時間です。
4時間以内であれば細菌の増殖は起こらないといわれています。
なぜなら、母乳中に含まれているマクロファージという免疫細胞が母乳内に混入した雑菌を食べてくれるからです。
しかし、4時間というのはあくまでも消費期限のようなもので、衛生面や鮮度を考えるとなるべく早く使用し、できれば搾乳後30分以内にあげるのが望ましいです。
そのため、普段の搾乳保存でのおすすめは、
- 冷蔵保存
- 冷凍保存
です。
ただ、預け先ですぐに搾乳を飲ませる時や、災害時などに冷蔵庫が使用できない際には常温保存が役に立ちますので、ぜひ覚えておいてくださいね☆
冷蔵で保存する場合、搾乳の手順は常温保存の時と同じです。
清潔な条件下で搾乳した母乳を密閉できる容器に入れて保存します。
冷蔵庫は4℃以下であることが条件で最大72時間保存できます。
しかし、これは搾乳した母乳だけを保存できるような冷蔵庫であまり開け閉めしないような場合です。
ご家庭では、他の食品もありますし、開閉も多くするかと思うので搾乳後24時間以内に使用するのが望ましいです。
そして、保存する時は扉のポッケには入れず、冷蔵庫の上段の奥に置きましょう。
また他の食品を母乳と同じ段に置かないことが衛生上大切です。
赤ちゃんに飲ませてあげる時は、熱湯や電子レンジでは加熱せず、50℃以下のお湯で人肌(37℃)程度まで温めて使用してください。
冷凍で保存する場合、搾乳した母乳を母乳保存用パックに移し替えて保存しましょう。
さらにチャック付きのフリーザーバッグに入れると良いですね。
冷凍庫は-18℃以下であることが条件で最大6か月保存できます。
しかし、これもご家庭の冷蔵庫で開閉も多くあることなどを考えると、衛生上2週間~1か月以内に使用するのが望ましいです。
解凍する場合、冷蔵庫に移せば12時間前後で解凍できます。
すぐに使用したい場合は、まず流水にさらすか、ボールなどにぬるま湯を入れて解凍した後50℃以下のお湯で人肌程度に温めて使用します。
一度解凍した母乳は常温で2時間、冷蔵庫であれば24時間保存できます。
ただし、一度解凍した母乳は再冷凍しないでくださいね。
長期保存する場合、テープやシールに搾乳した日付と時間を記入し古いものから順に使用しましょう。
また飲み残した母乳は再保存せず、破棄しましょう。
母乳を常温で持ち歩きするときの注意点はある?
外出する際に搾乳した母乳を持っていく場合、室内に比べて環境が変化しやすいことに注意しましょう。
持ち歩く際は密閉できる容器に入れ、保冷剤を入れた保冷バッグで持ち歩きましょう。
そして、できるだけ早く使用するか、預け先がある場合は冷蔵庫に入れてもらうことをお勧めします。
今回のまとめ
今回は、母乳保存は常温で保管できるのかと、常温で保管するときのポイント、さらに保管はどれくらいの期間大丈夫なのかについても詳しくまとめました。
それと併せて、母乳保存をしたときの持ち歩きの注意点についても説明していますので、外出する予定のあるママは、ぜひ読んでみてください☆
「直接授乳ができない時でもできれば母乳を飲ませたい。」というお母さんの思い、母乳保存はそんなお母さんの思いを叶える方法の一つです。
清潔な搾乳の方法、正しい母乳保存を理解し衛生面に注意して、赤ちゃんに栄養満点な母乳を飲ませてあげてくださいね。
ただ搾乳は慣れが必要ですし、時間も要します。
ですので、ご自身の乳房の状態や赤ちゃんの授乳ペースなどを考慮して無理のない範囲で行うことも大切です。
最近は液体ミルクの販売も開始になりましたので、大変な時はそういったものを上手く使用することも一つの方法としてあります。
それぞれのお母さんと赤ちゃんに合った方法で、母乳育児を楽しんでくださいね。