この記事では、授乳のしこりが痛くないときの対処法や、母乳のしこりと張りの違いについて、そして、しこりが小さいときは様子をみても大丈夫なの?という疑問について詳しく解説していきます。
母乳育児中のママをとっても悩ませる問題の一つが、おっぱいの張りや痛みではないでしょうか?
お友達やお知り合いから、胸がすごく張って痛かったや、しこりができたけど痛くなかった、などのお話を聞いたこともあるのではないでしょうか?
- この記事を読んでもらいたいのは、
- しこりと胸の張りの違いの違いについて知りたい
- しこりの痛みが出たり出なかったりする違いを知りたい
- しこりの大きさの違いについて知りたい
- 小さいしこりの対処法について知りたい
そんなあなたの疑問に詳しく答えていきます。
授乳のしこりが痛くないときは?どうすればいいの?
授乳中にできるしこりのほとんどは、うつ乳が原因です。
うつ乳とは、何かの原因で一部分の乳腺に母乳がたまることをいいます。
乳腺の中にたまった母乳が、しこりとして硬く触れるようになるのです。
しこりができる場所は、胸のどの部分に母乳がたまっているかによって違ってきます。
つまり、うつ乳が原因でできるしこりは、胸のどこにでもできる可能性があるのです。
しこりには痛みがないもの、押すと痛みを感じるもの、押さなくても痛いものなど、そのときによって症状はいろいろ違います。
一般的に、母乳のたまる量が多ければ多いほど、痛みを感じやすくなります。
また、しこりの部分に炎症がおこるとズキズキ、チクチクとした痛みが出てくる乳腺炎となってしまいます。
つまり、痛みがない、またはあまり痛くない状態ということは、まだ炎症は起こしていない、乳腺炎の前段階です。
この段階で早めの対処をすると母乳のつまりも取れやすいので、痛みがない状態でも、しこりを見つけたときは助産師に相談することをおすすめします。
しかし、夜中にしこりを発見したときや、休日の場合などですぐに相談することが難しい場合のあるかもしれません。
助産師にすぐ相談できない場合は、以下のポイントを試すことで、症状が悪化することを防いでいきましょう。
場合によっては、母乳のつまりが解消されてしこりが小さくなったり、しこりがなくなる可能性もあります。
うつ乳を改選するためのポイント
- 赤ちゃんにたくさん吸ってもいましょう。
- しこりのある方の胸から授乳をしましょう。
- 授乳姿勢を工夫しましょう
- 少し搾乳をする
- 適度に冷やす
です。
こちらでうつ乳を改善するためのポイントについて詳しく説明しています。
是非参考にしてみてください♪
授乳のしこりが小さいときは?様子をみてもいいの?
しこりの大きさの違いは、何の違いだと思いますか?
一般的にしこりの大きさは母乳がたまる量によって変わるので、母乳がたまる量が少ないと小さいく、たまる量が多いと大きくなります。
しこりが小さいということは、乳腺の中にたまっている母乳の量が少ないということになります。
母乳のたまりによるしこりの場合は、乳腺の中にたまっている母乳が減れば減るほど、しこりは小さくなっていきます。
つまり、しこりをなおすためには上記で説明したうつ乳を改選するためのポイントを行ってみてください。
小さくて痛みのないしこりであれば、このポイントを試すだけでしこりが改善していくことも期待できます。
しかし、うつ乳以外の原因でしこりができた場合、授乳やマッサージだけではしこりはなくなりません。
授乳中は乳腺が発達して母乳を作るので、乳腺自体が小さなしこりとして触れることもあります。
乳腺がふれている場合は全く問題はありません。
そして、うつ乳以外が原因のしこりの中には、確率は少ないですが乳がんの可能性もあります。
うつ乳によるしこりと、それ以外の原因でできる腫瘍の違いは触っただけではわからないことがあります。
うつ乳を改選するためのポイントを行っても何日も改善しないのであれば、しこりに痛みがなくても、念のため医療機関で検査をしてもらうことをおすすめします。
母乳のしこりと張りの違いって?詳しく解説!
しこりと胸の張りの違いってご存知ですか?
似ているようで、実は全く違うものなのです!
しこりは、何かの原因で乳腺の一部分が何かの原因でつまり、母乳がたまって一部分だけ硬く触れますます。
胸の張りは、胸全体に母乳がたまった状態ですが、乳腺のつまりはありません。
ですから、母乳のたまりが無くなれば、胸全体がすぐに柔らかくなります。
また、同じ『張り』という表現でも、産後すぐと産後1週間ごろからでは少し意味が違ってきます。
胸の張り方の違いについて詳しく説明していきます。
産後すぐの張りはどうしておこる?
母乳はママの血液からできています。
産後すぐのママの体はしっかり母乳を作ろうと、胸に流れる血液の量が増えていきます。
産後2日目から6日目ごろまでの胸の張りの原因は、胸に流れ込んだたくさんの血液やリンパ液がたまってしまい、胸がむくんだ状態になるためにおこるのです。
この状態を専門用語で、生理的乳房緊満(せいりてきにゅうぼうきんまん)といいます。
出産後、授乳を始めたママのほとんどは、この生理的乳房緊満を経験することになります。
この生理的乳房緊満は、胸の張りをとても強く感じるママと、ちょっと胸が重たくなってきたかなという程度の感じ方のママなど、感じ方は人それぞれです。
生後1週間以降の張りはどんな感じ?
その後、胸の張りは徐々におさまっていきます。
胸の中に流れ込んだ血液が、スムーズに母乳に変化することで、常にパンパンに胸が張ることはなくなっていきます。
ここで注意してもらいたいことは、胸が張っていないから母乳が出ていないと思い、母乳をやめてしまうママもいますが、これは非常にもったいないことです。
胸が張らなくなった=母乳が出ていないと結び付けないでもらいたいのです。
ママの胸は、赤ちゃんの泣き声を聞いた時や、母乳を飲ませたとき、または2~3時間ごとに母乳が作られるように変化していくのです!
母乳が作られるときに、胸にツーンと母乳が湧き出すような刺激を実感できる場合もあります。
これを催乳感覚(さいにゅうかんかく)といいます。
催乳感覚がわかりにくくても、赤ちゃんに飲ませている反対側の胸から母乳がポタポタと落ちてくることで母乳が作られていることを実感できることもあります。
張りが少なくなってきても、この催乳感覚があれば母乳はしっかりと作られています。
生後1週間~1か月ごろになると授乳のリズムもだんだんとついてくるようになるので、赤ちゃんがしっかり母乳を飲んだ後は、胸の張りを感じにくくなります。
授乳のリズムがある程度ついた後でも、胸が張りやすい時があります。
- 赤ちゃんが母乳を飲む量よりも母乳の分泌量が多いとき
- 授乳間隔があいたとき
- 離乳食をしっかり食べるようになったとき
- お昼寝前や夜間だけの授乳になったとき
などです。
離乳食をしっかり食べるようになると、赤ちゃんは母乳を飲まなくても満足します。
赤ちゃんの飲む量が急に減っても、ママの体は今まで必要だった量を作るので、母乳がたまり、胸全体が張りやすくなります。
全体に母乳がたまっているだけならば、授乳をするか、搾乳をすると胸の張りはなくなります。
張りが辛い場合は少しだけ搾乳をしましょう。
ただし、たくさん搾乳すると体はどんどん母乳を作り続けるので、軽くなる程度で終わるようにすることが大切です。
今回のまとめ
この記事では、授乳のしこりが痛くないときの対処法や、母乳のしこりと張りの違いについて、そして、しこりが小さいときは様子をみても大丈夫なのかという疑問について詳しく解説していきます。
授乳中のしこりの原因の多くは、しこりの大きさに関係なくうつ乳のことがほとんどです。
胸の全体が硬いときは、ただの胸の張りかもしれません。
授乳後はしこりがないか、胸に張りが残っていないかをチェックしてトラブルを早めに見つけてほしいと思います。
なかなか治らないしこりがあれば、専門家に相談してくださいね。