この記事では、乳腺炎でしこりがないときは何をすればいいの?痛いときや発熱のときはどうしたらいいの?という疑問についてご説明していきます。
母乳育児中のトラブルは本当に体も心もつらいですよね。
しこりはないのに、なぜか胸が痛くなったり熱が出たりしていませんか?
しこりがないということは乳腺炎ではないの?しこりがなくても乳腺炎なの?
たくさんの疑問が浮かんでくるのではないでしょうか?
この記事を読んでほしいのは、
- しこりがないのに熱が出てきた
- しこりがないのに痛みがある
- 乳首の先に白い斑点がある
- 乳口炎について知りたい
授乳中のトラブルには色々ありますが、今回はしこりがない場合も多い乳口炎についてお話ししていきます。
乳腺炎でしこりがない!なにをすればいいの?

しこりはないのに、授乳中に、チクチクと乳首が痛いと感じたことはありませんか?
また、乳首の一部分が白く変色していませんか?
そんなときは、乳口炎になっているかもしれませんので、しっかり確認して悪化させる前に対処するようにしましょう。
母乳が出る乳首の先の部分(乳口)で炎症を起こして、母乳の出口がふさがれている状態のことをいいます。
乳口炎の症状
- 乳首に白斑(はくはん)ができる
- 乳首に水ぶくれのようなできものができる
- 授乳時に乳首が痛い
- 発熱があるときもある
上記で書いている白斑(はくはん)とは、乳首の先の一部が白く変色するのが特徴です。
その白斑が、授乳のときに痛みが出る原因です。
でも、乳口に炎症を起こして出口がふさがっているのに、しこりができないなんて不思議ですよね?
それは、一部の乳口がふさがっているだけで他の乳口は開いているので、そこから母乳が出ているからです。
そのためしこりもできず、母乳の分泌にはあまり変化がないため、最初のうちは詰まっていることがわかりにくいのです。
そしてその後に、症状が進行して痛みがでたり、胸にしこりができたときに初めてトラブルに気が付くことが多いのです。
また、乳口炎の問題は痛みだけではなく、母乳が外に出ることができなくなり、胸の中に母乳がたまってしまう事にもあります。
そのためしこりができ、乳腺炎を引き起こしてしまうのです。
ただ、乳口炎の状態のときに早めに対処すれば、乳腺炎まで悪化することなく治っていきます。
乳口炎になる原因は主に乳首に傷ができてしまい、そこに菌が感染して炎症を起こすことでおこります。
「傷なんてなかったのにどうして?」「いつの間に傷が?」と不思議に感じることも多いのではないでしょうか?
それはもしかしたら、乳首に余計な負担がかかって、目に見えない傷ができているのかもしれませんので、出来るだけ乳首のケアをこまめにするように心がけるといいですね
乳首に負担がかかる主な原因
- いつも同じ抱き方や体勢で授乳している
- 正しい授乳姿勢ができておらず、ゆがみ飲みをしている
- 授乳時間が長すぎる
- 疲れやストレスがたまっている
などがあります。
ゆがみ飲みや正しい授乳姿勢についてはこちらで詳しくご説明しています。

乳腺炎でしこりがない 痛いときはどうする?

痛いときは少しで早く治したいですよね?
ただそんな時に注意することとして、白斑や水ぶくれは自分でやぶいたり、つぶさないようにしましょう。
なぜなら傷口から細菌が入り込み、感染がさらに悪化することがあるからです。
乳口炎になった傷口の炎症を和らげるためには、乳頭を保護するためのケアを行ってみましょう。
乳頭保護のケア
- 保湿剤の羊油や馬油などを乳首に塗りましょう。
- 衣服で擦れて痛みが強くならないように、締め付けがきつい衣服や下着は避けましょう。
- サランラップなどのラップで一時的に保護してあげることも効果的です。
このラップで保護をするのは長くても2~3日にしましょう。
長く続けると皮膚がふやけて悪化することがあります。
白斑ができたときに、まず確認してもらいたいことがあります。
それは、白斑の部分から母乳が出ているかどうかです。
白斑ができている乳口から母乳が出ているとき
母乳が出ているときは、乳口は完全にふさがっていないので、赤ちゃんにたくさん飲んでもらう事で治ることが多いです。
上記の乳首保護のケアをしながら母乳の詰まりを解消するために、赤ちゃんに母乳をたくさん飲んでもらいましょう。
このとき、乳首に負担がかかる飲ませ方をしているとよくなりません。
上記でお話ししたように、負担がかかないように正しい授乳姿勢で飲ませることが早く治るための近道です。
乳口炎になっても母乳の成分や赤ちゃんには影響はありません。
痛みはあるからといって授乳を止めてしまうと、母乳がどんどんたまって悪化していきます。
しっかり赤ちゃんに飲んでもらって、乳口の詰まりを取るようにしましょう。
白斑ができている乳口から母乳が出てこないとき
母乳が出てこないときは、乳口が完全にふさがっている状態です。
このままでは乳腺がどんどん詰まってしまい、乳腺炎へと悪化する可能性があるので、早めに助産師か産婦人科の医師に相談してください。
しかし、完全につまっていても落ち込まないでください。
一部だけが完全につまっていても、他のつまっていない乳腺からも母乳は出てきます。
しっかり赤ちゃんに母乳を飲んでもらうことで悪化を防ぐことができます。
乳腺炎でしこりがない 発熱のときはどうする?

乳首の傷口から菌が入り込み炎症を起こすと乳腺炎になります。
このときの乳腺炎は、乳首の傷口への炎症が原因でなので、しこりがなかったり、自分で触ってもわかりにくいぐらい、小さいしこりだけのこともあります。
乳腺炎になると、寒気がおこり38~39度の高熱が出ることもあります。
発熱しても赤ちゃんには影響はないので、授乳をやめずにしっかり赤ちゃんに飲んでもらいましょう。
この場合は上記で話した乳首保護のケアを行いながら、乳腺炎の対応を行いましょう。
乳腺炎の原因と対応についてはこちらで詳しく説明しています。

今回のまとめ
今回は、乳腺炎でしこりがないときは何をすればいいの?痛いときや発熱のときはどうしたらいいの?という疑問についてご説明しました。
しこりがなくても授乳中に痛みがある、熱があるという場合は乳口炎になっているかもしれません。
乳口炎は早めに対応することで、比較的治りやすいトラブルでもあります。
痛みに耐えながらの授乳は本当につらいです。
早めに対応することで、楽しい授乳時間を過ごせるようにしていきましょう。