この記事では、母乳と鼻づまりの関係や、母乳の飲み過ぎで鼻づまりになる仕組みについて、また、授乳中に鼻が苦しそうだったり鼻がフガフガするときの方法について詳しくお話ししていきます。
赤ちゃんの鼻が詰まって苦しそうにしていると、とても心配ですし、早く何とかしてあげたいと思いますよね?
この記事は
- 赤ちゃんの鼻がつまっていることで心配している
- 鼻がつまる仕組みについて知りたい
- 母乳の飲ませ方と鼻づまりは関係があるのか気になっている
- 授乳中に鼻が苦しそうになる原因について知りたい
- 授乳中にどうして鼻がフガフガするのか知りたい
- 鼻がつまった時の対処法について知りたい
というあなたに是非知ってもらいたい内容ばかりです!
大人の場合だと、鼻づまり=風邪?と考える場合が多いかもしれませんが、赤ちゃんの場合は、風邪ではなくて母乳の飲ませ方が関係しているかもしれません。
母乳と鼻づまりって?関係はあるの?
まず初めに、赤ちゃんの鼻と大人の鼻の違いについて説明します。
- 赤ちゃんの鼻は大人と比べると鼻の穴が小さく、鼻腔(鼻からのどまでの通り道)が狭くなっているので、鼻水が外に出にくいためつまりやすい。
- 赤ちゃんの鼻の粘膜はとても敏感なので、空気中の少しのほこりや乾燥、少しの温度変化などでも刺激となり、鼻がつまったりくしゃみをする。
などがあります。
赤ちゃんの鼻はとてもデリケートだということがお分かりいただけたのではないでしょうか?
赤ちゃんはあお向けに寝ていることが多いので、さらに鼻水が出にくい状態になりやすくなります。
赤ちゃんの鼻づまりは、風邪の引きはじめの可能性もありますが、黄色い鼻水や発熱もなく、よく母乳やミルクを飲んでいるのならば大きな問題はありません。
次に鼻が詰まっているときの対処法について説明します。
鼻が詰まっているときの対策
- 鼻水が流れやすいよう少し上半身を高めにして寝かせる
- 縦抱きにする
- 加湿する
- つまった鼻くそを綿棒で取る。
お風呂あがりは加湿されているので、鼻くそが取れやすくなります。
鼻の粘膜を傷つけてしまうことがあるので、鼻の奥まで綿棒を入れないように気を付けましょう。
綿棒でうまく取れずに鼻の奥に入ってしまっても心配ありません。
そのうち自然に取りやすいところまで出てきます。
母乳の飲み過ぎで鼻づまりに?どういう仕組み?
赤ちゃんは風邪をひいてしまったとき以外でも、鼻がつまる可能性があります。
それは、母乳やミルクを飲みすぎてしまったために鼻づまりがおこっているのかもしれません。
次に、母乳を飲みすぎてしまったことでおこる鼻づまりについて説明していきます。
まず赤ちゃんの胃の特徴は大きく2つあります。
- 赤ちゃんの胃は大人と違って、まっすぐなトックリの形をしている。
- 噴門(胃の入り口の部分)という部分の筋肉が未熟なので、胃の入り口がゆるくなりやすい。
などがあります。
この特徴のために、ちょっとしたことで母乳やミルクが胃の中から口や鼻に流れやすくなっています。
人間の口と鼻は中でつながっているので、胃から流れ出てきた母乳や、うまくゴックンできなかった母乳が、口からだけでなく鼻からも母乳やミルクが出てくることもあります。
そして、その母乳が鼻腔(鼻の通り道)にたまることで、鼻詰まりやゼロゼロした呼吸の原因となるのです。
母乳やミルクを飲みすぎると、パンパンになった胃から母乳が流れ出やすい状態になるので、母乳を飲みすぎると鼻がつまる、ゼロゼロした呼吸になるという症状が出てくる場合もあります。
母乳が逆流すると聞くと、さらに心配に感じてしまうかもしれませんが、多くの場合は問題ありません。
昔は赤ちゃんの鼻づまりを取るために、鼻の穴に母乳を少し垂らして点鼻薬の替わりにしていたぐらいで、母乳には炎症を抑える効果があるといわれています。
そして、赤ちゃんが飲みすぎているかの判断はとても難しいのですが、基本的には赤ちゃんの好きなだけ飲ませてあげて大丈夫です。
母乳が逆流することを心配しすぎて、赤ちゃんの飲む量を過度に制限してしまうことは、あまり好ましいことではありません。
飲む量を制限するよりも、飲んだ母乳が鼻腔に逆流しにくいように対策をとってあげるようにしましょう。
赤ちゃんの胃の特徴や、吐き戻しの対策について詳しく説明しています。
いつ乳の対策についてもこちらを参考にしてください。
授乳中、鼻が苦しそう!飲ませ続けていいの?
赤ちゃんは口で呼吸をせず、鼻で呼吸をしています。
赤ちゃんにとって授乳はとても体力を使う大仕事なので、授乳中は少し呼吸が早くなり、一生けん命に呼吸しているように見えます。
ですので、元気に母乳やミルクを飲んで顔色が問題なれば、多少は呼吸が荒くても大丈夫です。
次に、しんどそうな呼吸をしているときの症状についてお話しします。
授乳中の呼吸で心配なときの症状
- 唇や口の中が黒紫色になる
- 元気がない
- 母乳やミルクをあまり飲まず、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸の音が聞こえる
こういう症状があれば病気のサインかもしれません。すぐに小児科を受診しましょう。
授乳中、鼻がフガフガ!落ち着かせる方法は?
鼻がフガフガという音が鳴るのも、赤ちゃんの鼻腔が狭いためにおこる症状です。
笛は狭い空間に息を吹き込むことで音が鳴りますよね?
この、笛が音を出すという現象と同じことが、赤ちゃんの鼻の中でも起こっているとイメージしてください。
フガフガという音が鳴りながらも、母乳やミルクをしっかりと飲めて機嫌がよければ心配ありません。
生後3か月頃までは、フガフガという呼吸や、呼吸中にピーピーと聞こえることはよくあります。
体が大きくなるにつれて鼻腔も広くなるので、フガフガ、ピーピーという呼吸はだんだん少なくなります。
授乳中にフガフガするのを落ち着かせる方法
- フガフガし始めたときは、いったん休憩する
- 縦抱きで授乳をする
- 加湿する
などが対策として多少の効果があります。
母乳やミルクを飲まなくて機嫌が悪いなど、ほかの症状もある場合は風邪や副鼻腔炎などの病気の始まりかもしれません。
この場合は小児科か耳鼻科で診察を受けることをおすすめします。
授乳中、鼻が塞がる?おっぱいで苦しいこともある?
正しい授乳姿勢を作ることができていないと、赤ちゃんの鼻がママの胸に埋もれてしまうことがあります。
赤ちゃんは鼻で呼吸をしているので、授乳の姿勢や抱き方を気をつけてあげることで、赤ちゃんは楽に呼吸をして母乳を飲むことができます。
授乳の正しい姿勢について説明していきます。
正しい授乳の体勢のポイント
- 赤ちゃんのおへそと、ママのおへそが向かい合っている
- 赤ちゃんの身体は耳、肩、腰が一直線になっている
- 赤ちゃんとママの体がぴったり引っ付いている
- 赤ちゃんの頭を手のひらで支える場合は、赤ちゃんの頭の上のほうではなく、首と頭の下側を支えている
- 赤ちゃんの顔は、あごが出るような角度になっている
- 赤ちゃんの下あごは胸にくっついている
- 赤ちゃんがママを見上げるような姿勢で、赤ちゃんの目とママの目が合っている
このポイントを参考に姿勢を整えてあげてくださいね。
授乳姿勢のポイントについてはこちらで紹介しているので是非読んでもらい、赤ちゃんにとっても、ママにとっても、楽な体制で授乳をしてもらいたいと思います。
今回のまとめ
今回は、母乳と鼻づまりの関係や、母乳の飲み過ぎで鼻づまりになる仕組みについて、また、授乳中に鼻が苦しそうだったり、鼻がフガフガするときの方法について詳しくお話しました。
授乳中に苦しそうに見えることがあっても、ほとんどの場合は問題のないものです。
赤ちゃんが成長していくことで症状は自然になくなっていくことがほどんどです。
しかし、中には病気のサインのこともあります。
症状が長引いたり、顔色が悪くなり、元気がない時は小児科を受診しましょう。