今回の記事では、母乳による便秘やその解消法、さらに母乳による便秘は母親の影響があるのかについてと注意すべき期間について解説していきます。
もしあなたが、新生児期や乳児期の便秘や母乳栄養の場合の便秘について、便秘のときの対処法や注意点・受診するタイミングについて興味がある場合は、ぜひ読み進めてくださいね。
生まれたばかりの赤ちゃんは、1日何度も柔らかい便をします。
ですが、一方で便秘になってしまう赤ちゃんも多いです。
あまりに便秘がひどいと、赤ちゃんの機嫌が悪くなりグズグズしてしまったり、おっぱいの飲みが悪くなってしまうこともあるので注意が必要です。
赤ちゃんの便秘について原因や対処法を詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
母乳による便秘って?病院に行くべき?
基本的には赤ちゃんは1日に数回便をすることが多いですが、一方で便秘になってしまい悩んでおられるママはとても多いです。
そんな赤ちゃんの便秘は以下の原因が考えられます。
- 水分が足りない
- 腸の中のビフィズス菌が少ない
- 腹筋が弱く、押し出す力が足りない
このなかで、母乳が関係している可能性があるのは1と2です。
この場合は、授乳やママの食事を見直すと改善される場合があります。
後半に詳しく解説しますので、参考にしてくださいね。
次に受診する目安をご紹介します。
これらの症状が赤ちゃんに見られれば、病院に受診するようにしましょう。
・4~5日便が出ない
・飲みが悪い
・体重の増えが悪い
・お尻から血が出る
つまり、便が2~3日出なくても赤ちゃんが元気で母乳やミルクの飲みが良い場合は、すぐに受診する必要はありません。
2~3日便が出ない場合は、まずは次の項目でお伝えするお腹のマッサージや綿棒浣腸を行い、お家で対処するようにしましょう。
それでも便が出ずに上記のような症状が出てきた場合は、受診してくださいね。
綿棒浣腸は「何回もすると癖になってしまう」という話がありますが気にしないでください。
むしろ便秘の習慣がついてしまうほうが赤ちゃんにはよくありません。
1~2日便が出なければ、綿棒浣腸をしてあげましょう。
母乳による便秘の解消法は?
先ほどお伝えした便秘の原因ごとに改善策をお伝えしていきます。
水分不足
大人と同じで、赤ちゃんも水分を飲む量が少ない場合には便秘になってしまいます。
もし水分不足が原因の場合は、便秘以外に以下の症状も伴っていることが多いです。
排尿が1日5~6回未満
赤ちゃんの体重の増えが少ない
このような症状が合わせてみられる場合は、1日の哺乳量が足りずに、水分不足になっていると考えましょう。
この場合は、赤ちゃんが母乳をうまく飲めていない可能性があるため、まずは授乳の方法を見直す必要があるでしょう。
赤ちゃんが正しくおっぱいを飲めているかどうかを確認してみましょう。
もし排尿が授乳ごとにしっかり出ていて、赤ちゃんの体重も問題ないようであれば(母子手帳の中の成長曲線のグラフでチェックします)母乳不足ではありません。
その場合はミルクを足す必要はないですから、安心してくださいね。
ミルクを足したほうがいいのかな?と不安にならず、安心して母乳育児を勧めましょう
腸の中のビフィズス菌が少ない場合
腸の中にいるビフィズスは、腸の動きを良くし便の水分量を増やす働きがあります。
便の水分量が増えることで、赤ちゃんが便を出しやすくなります。
母乳を飲むことで赤ちゃんの腸の中のビフィズス菌が増えていくのですが、ママの母乳の質によって、赤ちゃんがもらえるビフィズス菌の量が少なくなってしまう場合があります。
ママは1日3食食事を摂り、バランスの取れた食事を食べるように心がけましょう。
食事に関しては、↓の記事に詳しく書いているので参考にしてみてくださいね。
そして、ここからは全ての赤ちゃんに当てはまる解消法です。
便秘で悩んでおられるママは、ぜひ実践してみてくださいね。
腹筋が弱く、押し出す力が足りない
生後浅い赤ちゃんは寝たままの生活であるため、なかなか排便の習慣がつかないことがあります。
加えて生後2~3か月頃になると、赤ちゃんは消化機能が良くなり、母乳やミルクの吸収が良くなるので、自然と便の回数が減ってくるのです。
ですから、この生後2~3か月頃の時期に便秘に悩むママが多いのです。
腹筋をつけるために生後2か月頃からはうつぶせの習慣をつくりましょう。
これが赤ちゃんの便秘解消のための大切な運動になりますよ。
ここまでは、赤ちゃんの排便習慣を作るための対処法をお伝えしてきました。
次に便が出ないときに便を出す方法をお伝えします。
それが、お腹のマッサージと綿棒浣腸です。
以下に方法をお伝えするので、1~2日便が出ないときは一度実践してみましょう。
綿棒浣腸とは?
こより浣腸とも言います。綿棒とオイル(ベビーオイル・オリーブオイルなど)を準備します。
綿棒の先端にたっぷりオイルを付け、1~1.5㎝程度赤ちゃんの肛門に挿入。軽く肛門を広げるように、ゆっくり円の字を描きながら回します。
あまり長くすると傷ついて血が出てしまうことがあるため、ある程度で終わりましょう。終えてしばらくしてから、自分でウンチをしてくることもあります。
授乳後に行うと良いでしょう。ただし授乳直後にしてしまうと吐乳してしまうことがあるため、30分程時間をおいてから行うようにしましょう。
腹部のマッサージ
赤ちゃんのお腹に手を当てて、手のひらで「の」の字を書くようにゆっくりお腹をマッサージします。
お風呂で身体が温まったときに行うといいでしょう。
授乳直後に行うと、腹圧がかかり赤ちゃんが吐いてしまう可能性があるので、授乳後30分程時間をあけてから行いましょう。
もし産後の入院中に助産師さんたちから聞ける機会があれば、やり方を聞いておくと良いわよ!
母乳で便秘はうつるの?母親からの影響は?
基本的にママの便秘が赤ちゃんに影響することはないでしょう。
しかしママが水分不足だったり栄養が不十分だと、母乳の量や質に影響する可能性はあります。
1日3回しっかりご飯を食べる(理想は和食中心です)、水分はこまめに飲む、睡眠はしっかり摂るなど、基本的な健康的生活は心がけるようにしましょう。
母乳による便秘 新生児では?
新生児期の赤ちゃんは、基本的に便は柔らかく頻回に便をする赤ちゃんが多いです。
しかし母乳やミルクをしっかり飲めていても、元々便秘傾向の赤ちゃんもいます。
特に小さく生まれてきた赤ちゃんは、便を出す力が弱く便秘になりやすい傾向にあります。
便秘が続いてしまうと、赤ちゃんはお腹が張っておっぱいの飲みが悪くなってしまったり、吐きやすくなってしまうため注意が必要です。
丸一日出なれば、綿棒浣腸をしたりお腹のマッサージをしたりして、便が出るように手伝ってあげましょう。
尿がしっかり(1日5~6回以上)出ていて体重の増えも問題なければ、ミルクを足したりする必要はありませんから、母乳が足りないのではないかと不安にならずに、自信を持って母乳育児を続けてくださいね。
母乳による便秘はいつまで?注意が必要な期間とは?
母乳をあげている間は、水分不足による便秘に母乳が影響している可能性はあります。
特に離乳食が始まるまでの母乳やミルクだけしか飲んでいない赤ちゃんは、哺乳不足が便秘の原因である可能性があるため、尿の回数や体重の増えは気にするようにしてくださいね。
また1歳までは赤ちゃんは食事だけでは十分に栄養を摂ることは難しいため、基本的には1歳まではミルクや母乳は必要です。
離乳食の量が増えて一気に母乳の量が減ってしまうと、便秘になってしまう赤ちゃんも多いため、水分はこまめに与えるようにしましょう。
離乳食が増えてくる時期は母乳の量が一気に減ることがあるから、そのときの水分不足に注意が必要よ!
まとめると、赤ちゃんが特に便秘になりやすい時期は次の3つの時期です。
哺乳量が不安定になりやすい新生児期
便の量が自然と減ってくる生後2~3か月前後
離乳食の量が増えて母乳量が減ってくる生後6か月頃~
これらの便秘になりやすい時期には、特に注意すると良いでしょう。
今回のまとめ
今回の記事では、母乳による便秘や解消法について、母乳による便秘は母親の影響があるのかについて、注意すべき期間について解説してきました。
便秘で悩んでおられるママは、まずは1日の哺乳量が足りているかどうかを確認してみましょう。
体重がしっかり増えており尿も出ている場合は、母乳が足りている証拠ですから安心してくださいね。
母乳が出ている場合でも、赤ちゃんの便秘には様々な原因があります。
うつぶせの習慣を作ったり、ママの食事を見直したりして、便秘が改善できるように実践してみましょう。
また綿棒浣腸やお腹のマッサージの方法もお伝えしたので、便が出ずに困ったときにはぜひ実践してみてください。
ぜひ今回の記事を参考にして、母乳育児を進めていただけると嬉しいです。